忍者とは何か?

忍者とは何か

忍者とは、忍術を使う者や、その集団のことです。
忍者は、敵の本拠地に侵入し、情報を集め、あるいは破壊します。
また忍者は、変装して正体を隠し、嘘の情報を流して敵を混乱させたりもします。
忍者の本当の役割は、戦闘を軽減し、戦争を未然に防ぐことだと言われています。

忍者

多くの知識と高度な運動能力を持ち、呪術(神や精霊など、自然を超えた力に働きかける技術)を使って、通常ではあり得ないような力を使うことができるとされています。

その性質上、はっきりと姿を見た者は少なく、記録もあまり残っていません。
忍者の存在は謎に包まれており、その実態にはわからないことがたくさんあります。

伊賀流忍者

日本には、風魔、透波、軒猿など、たくさんの忍術の流派がありました。
中でも伊賀流忍術は、甲賀流忍術と並んで特に優れたものとして、名前もよく知られています。
それはなぜでしょうか?

忍者の武器

もともと伊賀は、奈良の東大寺が支配する土地でした。
やがてそこに、東大寺の支配に反抗する者たち「悪党」が現れます。
東大寺は、政府にこの「悪党」の取り締まりを頼みますが、鎮圧することができませんでした。

澤村屋敷

国の支配の及ばない土地で、彼らは独自の戦闘技術を磨き、忍術を完成させていきます。
つまりこの「悪党」が、伊賀流忍者のルーツとなるわけです。

伊賀は、四方を深い山々に囲まれた「かくれ里」であり、何らかの理由で都を追われた人がやってくる土地柄でした。
様々な情報が伊賀に集まり、出て行きました。

16世紀。戦国時代が始まります。
日本列島は多くの国に分かれ、熾烈な戦いを繰り返しました。
そんな状況の中、伊賀の忍者はその技術を買われて、様々な国の武将に雇われました。
そのようにして忍者は日本中に広がっていったのです。

山

忍者の日常

忍者は、日本の歴史を通して、その時々の力のある者(戦国武将や将軍など)に、雇われる存在でした。

ふだんは、農民や、町人など、普通の人として暮らしながら、来るべきときに備えて、忍術の修行をしていました。

忍者の住む家は、農民が住む家と変わりないものでしたが、急に襲われたときに備えて、さまざまなしかけ(からくり)が仕掛けられていたそうです。

忍者の家

人知を超えた力

役行者(役小角)

日本では昔から、存在するすべてのものに神が宿ると考えられてきました。
(現在でも、特別な山や、岩、滝などは信仰の対象となっています)

そこに、中国から仏教が入ってきます。
日本古来の山岳宗教に、この仏教を取り入れ、役行者(役小角)が開いたとされるのが「修験道」です。
修験道は、やがて密教や道教、陰陽道などを取り入れながら完成されていきます。

修験道では、山の中に入って厳しい修行を行うことにより、自然の霊力を吸収し、その力で人々を救うことができるようになるとされています。

忍術はこの修験道を取り入れたものです。
この精神が、忍者と盗賊の違いです。

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